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  年金積立金管理運用独立行政法人て何?

 

 世界一の機関投資家が、年金積立金管理運用独立行政法人と言うところだ。過去の経緯は年金福祉事業団から年金資金運用基金へ、 2006年4月1日 年金資金運用基金から、公的年金の積立金の管理運用業務を引き継いだのが、年金積立金管理運用独立行政法人だ。
 ここでは年金積立金管理運用独立行政法人では長いので管理運用法人と省略しよう。この管理運用法人の凄いところは給料が税金で支払われていること。

 

 

 上記表は、厚生労働省年金局、厚生年金、国民年金の積立金運用ホームページから、年金資金運用基金時代の運用実績であるが、総合収益額を見てみよう。平成13、14年度はマイナス運用になっている。しかも累積では6兆円以上の累積赤字、平成15、16年度のプラスにより累計6000億プラスになっている。平成15年は小泉内閣になり日経平均が底入れした年だ。
 翌平成16年には12.48%のプラスとみると何となく、よく運用したように見えるが、日経平均7607円から1年後12044円に成っていた。これは、58%アップだ。つまり何もしなくても底の時に買っていれば、58%は上昇したはずだ。比例計算で直すと37.6兆を運用していたことになる。37.6兆円の58%は21.8兆円。このくらいは、利幅があっても当然だ。この年は「2倍3倍は当たり前」と儲かった年で10%ぐらいはド素人の域でしかない。私に運用を頼んでいただければ15%以上利益がでたら、私に頂ける約束で、運用してあげても良いと考えるくらいだ。ぜひ私に運用させてください。
 

 

 ところがそんな馬鹿なことを言っていると、2007年7−9月期の運用実績が出た。上の表がそれだ。運用利回り1.8%マイナス、1兆6328億円損失発生、9月末時点の総資産額は91兆2787億円と報道されていた。この程度の下落で運用利回りマイナスとなると、どこで買って、どこで売っているのか分からない。証券会社か、保険会社で、実務をこなしてから運用してほしいと思う。さすが、税金の無駄遣い、独立行政法人の考えていることは、庶民とは違う。運用資金はまた入ってくると考えているのだろう。給料はマイナス運用でももらえる。

 

 上の表は管理運用法人の国内債権、国内株式の受託機関の一覧表だ。ほとんどが信託と投資顧問。自家運用は、6兆6494億円だけだ。

 

 

 運用構成は上の図の通りだが、国内債券全部が49兆6504億円で、自家運用が6兆6494億円はたったの13.3%ではないか?全合計の91兆2787億円の7.3%にしかならない。ほとんど他人任せ。「もっと研究してから市場に出て来い」と言いたいくらいだ。
 国民の年金資金をどのように考えているのか?何一つ責任を取らない官僚には、国民は何も期待しないだろう。


 

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