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  食品偽装について

 

 日本は豊かな国であり贅沢な国だと思う。24時間買い物ができる。食べ物、飲み物は安全恵まれすぎている。ところがこのところ食品の偽装をしている会社は後を絶たない。なぜ、食品偽装がおこるのか?
 2000年6月から7月にかけて(2262)雪印が集団食中毒事件を起こした。事件の原因をフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用したい。
 本事件が起こった原因は、大阪工場(大阪市都島区、事件後の2001年閉鎖)で生産された低脂肪乳だったが、その原料となる脱脂粉乳を生産していた北海道の大樹工場(北海道広尾郡大樹町)の生産設備で停電が発生し、病原性黄色ブドウ球菌が増殖して毒素が発生したことも原因と推定された。同社は、1955年にも八雲工場で同様な原因による集団食中毒事件を起こしており、事故後の再発防止対策にも不備があったと推測される。なお、同時に大阪工場での原材料再利用の際における、不衛生な取り扱いも暴露された。また、この事件をきっかけに、再利用そのものに対する問題も露呈される形となってしまった。
 と記してある。この事件では「停電という事故」、「事故の再発防止」、「不衛生な取り扱い」が食中毒の原因であるが、この場合停電事故を100歩譲って不慮の事故考えてみよう。食中毒は起こった管理責任は、もちろん雪印にあるが、あくまで故意、意識的に起こしたことではない。と考えることができる。つまり食品工場の事故なのだ。
 ところが最近問題になっているのは食品表示偽装である。しかも、出所は全て内部告発。食中毒を起こしたわけでもない。「ミートホープ」「石屋製菓」「赤福」「比内鶏」「船場吉兆」数え上げればきりが無いくらいだ。なぜこれほどまでに内部告発が増えてしまったのか?
私はここに国の政策を感じる。リストラ政策により、社員は、大量に解雇された。会社はここに恨みを残している。これでは、企業そのものが、足を取られないだけの優良企業であれば、内部告発など起きるはずもいのである。食品関係の場合、消費・賞味期限が短い、そのため商品ロスが多くなる。ひとつはこのロスを少なくするための、消費・賞味期限の改ざん、もうひとつは産地食材の改ざんである。このどちらも悪意、故意が無ければ出来ない事なのである。だが、一番分かりやすい例は(2211)不二家ではないだろうか?
 賞味期限切れの牛乳を使用していたことが2007年1月10日に内部告発より判明した。この時も会社を解雇されたものが内部告発を行っている。このときの株価は、2007年1月9日の高値236円の株価が、2007年1月12日211円が、この事件の最安値、2007年2月5日に、山崎パンが支援を決めた時には、終値218円、2007年3月6日には最高値321円までついている。株式市場ではそれほど大変な事件とは見ていなかったことが分かる。ちなみに、2007年11月15日頃には、175円前後の株価になっている。食品偽装より、サブプライムローン問題のほうが、株価を下げるのに、パワーがあるのが、よく分かる。


 

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